「安いモデルで作業して、要所だけ賢いモデルに聞く」——多くの開発者が手動でやっていたことを、AnthropicがAPIレベルで公式サポートした。それがAdvisor Toolだ。

3月にbeta公開され、4月9日の公式ブログで大々的に紹介されたこの機能は、SonnetやHaikuをメイン実行モデルとし、複雑な判断が必要な場面だけOpusを呼び出す。全て単一のAPIリクエスト内で完結する。

数字が物語るインパクト

Haiku + Opus advisorの構成が衝撃的だ。BrowseCompベンチマークで19.7%→41.2%(2倍以上の精度向上)を達成しながら、コストはSonnet単体比で85%削減。Eve Legal社は文書抽出タスクで「フロンティアモデル同等品質を5倍低コストで実現」と報告している。

Sonnet + Opus advisorでも、SWE-bench Multilingual +2.7ppの精度向上と11.9%のコスト削減を両立している。

opusplanの「期待と現実」のギャップ

Claude Codeユーザーにとって身近なのはopusplanモデルエイリアスだ。/model opusplanで設定でき、「Plan ModeでOpus、実行でSonnet」に自動切替する。

ただし、GitHub Issue #27665で指摘されている通り、実態は「Plan Mode のみ Opus、それ以外は 全て Sonnet」だ。通常の会話ターンもツール呼び出しも全てSonnetになる。「Opusで考え、Sonnetで実行」というイメージとは少しズレがある。この認識ギャップを理解した上で導入を判断すべきだ。

4月4日の課金変更が「コスト最適化」を必須に

サードパーティツール(Cline、aider等)のPro/Maxサブスクリプション利用が停止され、従量課金に移行した。これにより、モデルルーティングは「できれば嬉しい最適化」から「やらないとコストが爆発する必須戦略」に格上げされた。Advisor Toolの公開は、この文脈で読むべきだと思う。