4月4日正午(PT)、Anthropic は静かに、しかし確実にルールを変えた。Claude Pro / Max サブスクリプションを OpenClaw、Cline、Roo Code などのサードパーティツールで使用不可にしたのだ。公式ツール(Claude.ai と Claude Code)は引き続き対象だが、事実上の「囲い込み」と受け取られた。
Head of Claude Code の Boris Cherny はこう説明している。「サブスクリプションはこれらツールの使用パターン向けに設計されていない。キャパシティは管理すべきリソースで、私たちの製品・API を使う顧客を優先する」
率直に言えば、「うちのインフラをタダ乗りさせない」というメッセージだ。
背景にある3つの事情
この判断が唐突に見えるかもしれないが、文脈を追うと合理的ではある。
1. OpenClaw の急成長。NVIDIA の Jensen Huang に「次の ChatGPT」と評され、東京・渋谷で ClawCon を開催するほどの勢い。サブスクユーザーが OpenClaw 経由で大量にリクエストを投げれば、Anthropic の GPU リソースが食われる。
2. 創設者の OpenAI 移籍。OpenClaw の Peter Steinberger が同時期に OpenAI へ転職し、OpenClaw をオープンソース継続(OpenAI がサポート)。Steinberger 曰く「Anthropic と話したが1週間の猶予を得るのが精一杯だった」。つまり、交渉の余地はほぼなかった。
3. コスト構造の防衛。Claude Max($200/月)のヘビーユーザーがサードパーティ経由で unlimited に近い使い方をするのは、持続可能なビジネスモデルとは言えない。
実務的な対応策
影響を受けるチームが取れる選択肢は3つある。
API 移行(推奨)。意外かもしれないが、ライト〜ミドルユーザーなら Haiku 4.5 API で月 $0.5〜$50 程度に収まる。Max の $200 より安くなるケースが多い。Qiita でも移行ガイドが早速出ている。
Claude Code への統一。公式ツールに集約すれば、サブスクの恩恵をフルに受けられる。ただし OpenClaw/Cline の UI に慣れたメンバーには学習コストが発生する。
Claude Code をホストにした併用(上級者向け)。公式が示した代替案で、Claude Code の中から OpenClaw を動かす構成。技術的にはワークするが、セットアップの複雑さを考えるとチーム展開には向かない。
Anthropic は 4/17 まで1ヶ月の補償クレジットを提供している。猶予期間中に移行先を決めておくのが賢明だ。